なつのよはまだよひながらあけぬるを くものいつこにつきやどるらむ
夏の夜の短さを表すために、まだ月が沈みきらないうちに、夜が明けてしまい、月は雲のどこかでに、宿をとっている、と詠んでいる。
シャレの効いた、技巧的な作品。
いかにも、平安貴族が詠んだ歌、という感じがする。
月といえば、秋の月がよく詠まれる。この歌では、夏の夜の短さにかけて、月を登場させている。
作者は、ここでは夏の月に魅せられている。月を見たいのに、雲の後ろに隠れてしまった、というニュアンスがある。
夏の夜の暑さに、眠れなかったのだろうか、それとも、物思いに耽っていたのだろうか。
月は、自分が思う人の象徴なのかもしれない。
2014年2月23日日曜日
2014年2月22日土曜日
35. 紀貫之
醍醐天皇の勅命による『古今和歌集』の中心的な選者であり、その仮名序における歌論も秀逸。最も有名な歌人の一人。
その歌も、かなりひねった内容のものが多く、まさに和歌の職人。
官位は低く、従五位上の木工権頭という役職だった。
『土佐日記』という日記文学の作品もある。
日本文学史上において、実に巨大な存在である。
その歌も、かなりひねった内容のものが多く、まさに和歌の職人。
官位は低く、従五位上の木工権頭という役職だった。
『土佐日記』という日記文学の作品もある。
日本文学史上において、実に巨大な存在である。
35. ひとはいさこころもしらずふるさとは
ひとはいさ こころもしらず ふるさとは はなぞむかしの かににほひける
故郷(奈良の都)は、花のにおいも昔とは変わっていないのに、人の心は、どうでしょうか?(変わってしまった)
人の心の変わり身の早さを皮肉った、ウィットの効いた名句。
しかし、よくよく見てみると、かなりいろいろなことを、考えさせられる。
花は、毎年枯れて、翌年新しい花が咲く。しかし、そのにおいは変わらない。
奈良の都に花が咲いている風景、そこに香る、花の香りは変わらない。
人は、年をとるとはいえ、表面的には同じ人間で、しかし、その中味である心が変わってしまう。
しかし、その感じ方は個人差がある。相手の心は変わっていなくても、こちらの受け取りが方が変わると、心が変わってしまったようにも思える。
果たして、本当に変わってしまったのは、相手の心なのか、故郷の景色なのか、それとも、自分自身なのか?
うーん。単純に歌のウィットを楽しんでいるだけの方が、良さそうだ。
故郷(奈良の都)は、花のにおいも昔とは変わっていないのに、人の心は、どうでしょうか?(変わってしまった)
人の心の変わり身の早さを皮肉った、ウィットの効いた名句。
しかし、よくよく見てみると、かなりいろいろなことを、考えさせられる。
花は、毎年枯れて、翌年新しい花が咲く。しかし、そのにおいは変わらない。
奈良の都に花が咲いている風景、そこに香る、花の香りは変わらない。
人は、年をとるとはいえ、表面的には同じ人間で、しかし、その中味である心が変わってしまう。
しかし、その感じ方は個人差がある。相手の心は変わっていなくても、こちらの受け取りが方が変わると、心が変わってしまったようにも思える。
果たして、本当に変わってしまったのは、相手の心なのか、故郷の景色なのか、それとも、自分自身なのか?
うーん。単純に歌のウィットを楽しんでいるだけの方が、良さそうだ。
2014年1月15日水曜日
34. 藤原興風
藤原京家の一族で、参議・藤原浜成の曾孫。相模守・藤原道成の子。
自分も相模守となり、他の地域の地方官を歴任した。官位は正六位上と低かったが、和歌と管弦にすぐれ、三十六歌仙の一人に数えられている。
自分も相模守となり、他の地域の地方官を歴任した。官位は正六位上と低かったが、和歌と管弦にすぐれ、三十六歌仙の一人に数えられている。
34. だれをかもしるひとにせむたかさごの
だれをかもしるひとにせむたかさごの まつもむかしのともならなくに
誰をかも知る人にせむは、すでに年老いて、知っている人はすでに故人となっていなくなってしまったので、誰を友達にしたらいいのか、ということ。
年老いたことを、極端に表現して、古いことの例えとして、有名な、高砂の松を引き合いに出している。
単に、年老いたことをなげいているだけでなく、高砂の松、という誰もが知っている名物を詠っているのが、この歌をユーモラスなものにしている。
誰をかも知る人にせむは、すでに年老いて、知っている人はすでに故人となっていなくなってしまったので、誰を友達にしたらいいのか、ということ。
年老いたことを、極端に表現して、古いことの例えとして、有名な、高砂の松を引き合いに出している。
単に、年老いたことをなげいているだけでなく、高砂の松、という誰もが知っている名物を詠っているのが、この歌をユーモラスなものにしている。
33. ひさかたのひかりのどけきはるのひに
ひさかたのひかりのどけきはるのひに しづこころなくはなのちるらむ
この句集の中でも、よく知られた歌の一つ。
のどかな春の日、というのんびりとした言葉と、花が散る、という悲しい言葉との対比が美しい。
誰もが、この歌を聴いただけで、その場面を思い浮かべることができる。
しず心は、静かな落ち着いた心、花を散らすようなことはしない心、という意味合いだろう。桜を、人間に例えている。
この句集の中でも、よく知られた歌の一つ。
のどかな春の日、というのんびりとした言葉と、花が散る、という悲しい言葉との対比が美しい。
誰もが、この歌を聴いただけで、その場面を思い浮かべることができる。
しず心は、静かな落ち着いた心、花を散らすようなことはしない心、という意味合いだろう。桜を、人間に例えている。
登録:
投稿 (Atom)