きみがため はるののにいでて わかなつむ わがころもでに ゆきはふりつつ
百人一首の中でも、屈指の名句の一つだろう。
言葉が流れるように並んでいて、まったく、不自然さを感じない。
今日から見ても、難しい、あるいは、わからない言葉も一切ない。
見方によっては、深みがない、味がないという、ということになるかもしれない。
若菜という春の言葉と、雪という冬の言葉が同時に登場し、季節の変わり目を、見事に表現している。
最初に春を出し、後に、冬を出しているのが、さらに効果的だ。
その最後の部分は、いわば”落ち”になっており、雪が降っている寒い中で、愛する人のために、若菜を摘んでいる、という情景が浮かび上がる。
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