あきのたの かりほのいほの とまをあらみ わがころもでは つゆにぬれつつ
季節は秋。自分の衣が露に濡れた、というのは、涙を連想させる。すべてがもの悲しい、秋のイメージを表している。
衣が濡れる、というイメージは、情景と感情の2重の表現として、その後、幾度となく使われることになる。
前半部分に、の、が何度も表れる。少しうるさい感じもするが、リズムともとれなくはない。
歌集の冒頭の歌で、しかも天皇の歌で、みすぼらしい仮小屋で、衣手を袖に濡らしていることをうたった歌を置く、その意味とは何だろうか。
親しみやすい、下々の心が分かる天皇という演出か、あるいは、天皇といえど、歌を歌うということは、一人の人間として、その情景、心を歌うということか。
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